本学は、理科教育の専門家を派遣し、理科の授業改善に取り組みました。スリランカの小学校では「理科」という授業はなく、「ERA(Environmental Relative Activity)」と呼ばれる教科のなかで、理科に関する内容が扱われています。ERA科目は指導内容が多岐にわたり、理科の視点から考えると学習内容における系統性や順序性が整理されていないといったカリキュラム上の問題がある他、理科教師の不足とともに教師の科学的リテラシーの未形成問題、さらに1時間の授業がねらいに沿って効果的に展開されていないといった授業の質に関わる問題を抱えています。
本プロジェクトの理科授業改善では、教師の学習指導案作成能力の向上を図りながら、1時間の授業を目標に沿った充実したものにするために、ゾーンの指導主事を中心に公開授業研究会を開催し、自分たちの力で理科授業の改善を進める体制づくりを狙いました。
また、授業改善のための教師向けの指導書として活用可能な教育改善サンプル集を作成し、校内研修やゾーンレベルでの研究?交流活動が、継続的に実施されていくことを目指しています。
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派遣専門家
- 田中 實 : 理科教育教授(札幌校)(当時)
- 長谷川 俊雄 : 理科教育教授(旭川校)(当時)